小渕浜の佐々木社長の事務所掃除をメンバー四人で行った。
社長の奥さんに震災前の事務所の机やロッカーの配置図を描いてもらった。
事務所は作業場の二階にあり、そこにたどり着くまでの階段や通路の瓦礫やヘドロの撤去は、数日前に行なっていた。
事務所の中は、津波の被害でメチャクチャになっていた。
床や天井が下から押し上げられた格好にズレていて、天井の隅に書類が挟まっていた。
ロッカーやソファーが机の上に乗り上がっていたり、ひっくり返ったりしていた。
瓦礫やヘドロに混じって書類や商品に貼るシールが散乱していた。
「今日中にここを整理出来るのだろうか?」と不安になるほどの酷い有様だった。
先ずは、ありとあらゆる所に堆積している瓦礫等を撤去していった。
ロッカーの中や引き出しの中も泥だらけで、何十個ものゴミ袋が一杯になった。
ある引き出しからは佐々木社長の船舶免許が出てきて、後でお渡しすると、大変喜ばれた。
昼からは渡された元の配置図を基に備品の配置を行った。
事務をするスペースと打ち合わせをするスペースはパーティションで仕切られていて、当時の実用的な事務所の姿が伺えた。
床を磨くとかなり綺麗になり、様子を見に来てくださった佐々木社長からは「おー、明日からでも仕事が始められそうだなぁ!ありがとう。」と大変感謝された。
今日の作業は、社長の奥さんのお願いで行うことになったもの。
社長は毎日、他の漁師さん達と港と海の整備に忙しい。
なので、1人で事務所の片付けをなんとかしようと思っていたそうだ。
しかし、1人で動かすには重すぎる物も多く、困っておられたようだ。
「なにかこのままじゃ悔しいの。」と想いの内を語ってくださった。
綺麗になった事務所の床を見て「昔のいろんな想い出が甦ってきます。いろいろあったから。」と嬉しそうに微笑んでおられた。
掃除後、既に用意して頂いていたお風呂をいただき、早めの夕食を大量にごちそうになった。
本当に大量で、そのおかげで少し太ったほどだ。
六日間深くおつきあいさせて頂いたので、去る時とても寂しかった。
社長も「寂しくなるな。」と一言。
「また帰ってきます。」と5T組一同。
熱い握手をしてから、京都に向けて出発した。
5T組エノキ、つよし
チームサケ:集落のための東日本大震災復興支援サイト
team SAKEは、人・モノ・技術・知識などを通じて、三陸のみなさんの「望み」が少しでも実現するよう動いています。
集落を訪問し、対話を通じてそれらの「望み」に触れながら、それを全国のみなさんと共有し、御協力いただきながら、形にしていくプロセスに関わっていこうと思います。
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