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木曜日, 5月 26

船越からの連絡

※船越集落とは、一刻も早く復興し、モデル地区になって、船越出身の方や、他の集落の方を元気づけられれば、と立ち上がり、全力で動いている漁師の村です。


雄勝半島、船越集落の中里さんとのお話から、みなさんと共有したいことをお知らせします。

漁師さんたちは少しずつ力を取り戻している様子です。

引き揚げた18隻の船のうち、15隻が直せば使えそうな状況だそうです。
船を見たときの漁師さんは、「血が騒ぐのを感じた。」と言っておられました。
また、フナムシが海に戻ってきた。思っていた以上に海がきれい。海産物がよく育っている。など、その都度、歓声を上げて連絡が来ています。
「おれたちは、やっぱり漁師なんです!海に出れるだけで、元気になる。」と、言っていました。

本日より、瓦礫の撤去や浜での作業が、仕事として雇われることになりました。
これにより29名が働くことができています。
光が見えてきているとのこと。

現在、ワカメの放射能の検査中ですが、もしも出荷できる状況であれば、いち早く(最短で6月1日)売り出して、船越出身の人たちを元気づけたい、他の集落の人たちの復興への希望になればとのこと。

昨日は、大量にワカメをボイルしました。
塩蔵ワカメのための塩が大量にいるとのことでしたが、それまで仕入れていた塩が仕入れられず、チームサケに連絡がありました。
サケメンバーの西尾がいろいろなところにかけあった末(それぞれ被災されていて自社の復興で精いっぱいな状況)、東日本ソルトの雄勝半島出身の方とつながり、動いていただきました。

その方は先週、雄勝に帰ってがっかりして戻って来たということで、船越がわかめをやるというので驚いていると話してくれました。

その後、すぐに漁師さんたちも動き、昨日、10tの塩が直接届けられました。

小学校の瓦礫の撤去も進み、きれいな部屋を一つずつ作っています。
内陸に避難している集落の方たちが帰ってきた時やボランティアの人が来た時の休める場所にするためです。

今日は、京都の大工のロバートさん(IDRO JAPAN代表)が、船越小学校に冷蔵庫と洗濯機と電子レンジを届けてくれる予定です。
冷蔵庫などがあれば、集落に帰ってこられた方たちも、より快適に過ごせることと思います。

船越には3名の大工さんがいますが、(350名の住民のうち)
皆、石巻市内に引っ張りだこで、集落内の大工仕事が全く手つかず状態です。
大工さんの訪問は短い時間であっても、力になると思います。

漁師さんたちも、修理などできるそうですが、時間のほとんどを浜での作業(漁具の回収や、瓦礫の撤去)や陸での作業(集落の人にとって大事なものがないか探しながらの作業です。また、まだ見つかっていない方も同時に探し続けておられます。)に費やしていているのが現状です。

船越の復興についてアドバイスなどの面で協力することを表明してくださっている建築士の方たちが出てきました。
心強いです。


同時に、報道を通じてわかることや、電話連絡などからわかることですが、集落の解散や集落からの反対の声などが大きくなってきています。

team SAKE 大関はるか



以下は、足立から記事の共有です。



足立です。

女川町は「集落の統合」による復興計画を町が示し、住民側が反発しています。
町長の「効率と安全を重視した」という言葉が、多様性や土地とのつながりなど多くの要素が考慮されない状況を鮮明に浮かび上がらせています。
集落にとって、いよいよ正念場です。


東日本大震災 高台移住計画に漁業の町から反発の声
毎日新聞 5月22日(日)20時57分配信

東日本大震災で壊滅的被害を受けた宮城県女川町で22日、町の復興計画策定に向けた住民公聴会が始まった。町は沿岸部の住宅を高台に集約して住宅団地にする構想を説明。しかし、漁港から離れて暮らすことに住民からは一斉に反発の声が上がり、復興の道のりの困難さをうかがわせた。

 震災で、同町と石巻市にまたがって立地する東北電力女川原発は大惨事には至らなかったが、町沿岸部は津波でことごとく破壊された。町は5月初旬、安住宣孝町長らが中心となり復興計画案を策定。公聴会は22日は町内2カ所で開かれ、計約230人が参加した。

 町は公聴会で(1)安心・安全な港まちづくり(2)港町産業の再生と発展(3)住みよい港まちづくり--を柱にした復興の基本的考えを提示。内陸の高台に住宅地6カ所を造成して、沿岸に暮らす漁師らに移住してもらい、漁港は集約させるという計画を説明した。

 しかし、漁師ら住民側から「先祖代々の土地や家があるから漁へのパワーが出る」「育った土地を捨てるわけにはいかない」などの反対意見があがった。

 避難場所の秋田県から来た同町竹浦の漁業、鈴木誠喜さん(64)は「古里は忘れられない。他の場所に移るとなれば、希望がなくなる。長年暮らした、海が見える場所では駄目か」と町長に迫った。

 公聴会後、安住町長は「効率と安全を考えた案を出したつもりだが、反対する気持ちも分かる」と語った。

 公聴会は27日にも2地区で開催。町復興計画委員会は構想計画の中間答申案を8月上旬までにまとめるという。【石川忠雄、川上晃弘、宇多川はるか】

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