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水曜日, 5月 18

名振の記事(朝日新聞)

朝日新聞5月18日版に、名振の記事が掲載されました。

ウェブ上でも「Asahi.com My Town 大阪」において、閲覧することができます。

被災地に漁船寄贈 堺の会社員ら「すぐ役立つように」

team SAKE 足立


~~~以下掲載記事~~~


被災地に漁船寄贈 堺の会社員ら「すぐ役立つように」

2011年5月18日


東日本大震災の津波で漁船が全滅した宮城県内の小さな漁港の復興を願って、大阪府堺市南区の舞台美術製作会社員上田宗広さん(46)らが中古漁船2隻を地元漁協に贈った。被災地の海で、流された船の回収やがれき撤去の準備作業などに活躍し、うち1隻は「希望」と名付けられた。

 上田さんは震災直後の報道で、連絡船が津波で流されて宮城県気仙沼市の島が孤立したことを知り、心を痛めた。「被災地には船が必要だ。漁船を贈って復興に役立ててほしい」と考え、友人で船の取引に詳しい自営業吉田典弘さん(39)=東京都江戸川区=に相談。吉田さんの知人で船の販売や廃船処理を手がける「石澤金型製作所」(埼玉県越谷市)取締役の石澤昇さん(56)と3人で、同社が所有していた全長9メートルと10メートルの中古船2隻を被災地に届けることを決めた。

 2隻のうち1隻はエンジンを取り換え、1隻は塗装を新しくした。船の代金も含め約100万円の費用は3人と石澤金型製作所が負担する。上田さんは「義援金より、漁師さんたちの生活の再建にすぐに役立つことがしたかった」と話す。

 吉田さんと石澤さんがかつて勤務したことがある宮城県内に贈ろうと県漁協(石巻市)に相談。津波に襲われ1隻も漁船が残っていない石巻市雄勝町名振の雄勝町東部支所名振支部と山元町の山元支所を紹介された。

 4月13日、1隻を陸送で名振漁港へ運んだ。リアス式海岸の漁場はアワビやウニが豊富でワカメの養殖も盛んだったが、約100隻の漁船は全滅。92軒あった民家も津波で13軒しか残らなかった。

 避難所で暮らす同漁協名振支部長の大和久男さん(56)は「震災後、海の様子を見に行くこともできなかったが、いただいた船でワカメ養殖のイカダがあった場所を見に行ったり、沖に流された船や養殖の浮き球を回収したりできた。船には『希望』という名前を付けました」と話す。

 もう1隻を贈った山元支所がある同町磯浜地区も津波に襲われ、約150軒の集落のうち残ったのは高台の数軒だけ。遠浅の海は特産のホッキ貝の漁場だが、約40隻あった漁船は流され、港も使えないため、船は隣町の亘理町の港に4月23日に運んだ。

 被災し、アパートで仮住まいをする同支所運営副委員長の大和郁郎さん(64)は「どこに頼っていいかわからなかったのに、知らない人から支援してもらってありがたい」と話し、「贈られた船を使い、海のがれきを撤去するため、がれきのある場所に標識を立てた。漁が再開できたら、とれた魚でお返ししたい」。

 宮城県によると、県内に142ある漁港がすべて被災し、漁船の9割にあたる約1万2千隻が津波で流された。上田さんは「漁師さんたちが海の幸を出荷できるようになるまで、支援を続けたい」と話す。現在、5隻の漁船を贈る準備を進めており、活動資金の支援を募っている。問い合わせは上田さん(090・6204・6881)へ。(八田智代)

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