毎日新聞7月13日東京夕刊に、小石浜の記事が掲載されました。
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■東日本大震災:岩手・大船渡「恋し浜ホタテ」ピンチ 漁港沈下、陸揚げできず
team SAKE 足立
~~~以下掲載記事~~~
東日本大震災:岩手・大船渡「恋し浜ホタテ」ピンチ 漁港沈下、陸揚げできず
◇海は目の前にあるのに…
岩手県大船渡市の特産「恋し浜ホタテ」が、東日本大震災で危機に陥っている。若手漁師たちは再開に向け動き始めたが、大きな支障になっているのは小石浜漁港の荷さばき場の地盤沈下だ。約70メートルにわたり70センチほどが沈んだため、船を接岸してホタテを陸揚げすることができない。綾里(りょうり)漁業協同組合小石浜青年部長の佐々木淳さん(40)は「一部だけでもいいので直してもらえないだろうか」と訴える。【馬場直子】
大船渡市三陸町綾里の小石浜地区は、約30世帯のほとんどがホタテ養殖に携わる。取引価格低迷や「三陸産」とひとくくりにされることを危ぶんだ佐々木さんらは03年、地名をもじって「恋し浜ホタテ」と名付け、電話注文による消費者への直接販売を始めた。
数量を制限し、身が厚く甘みのある商品に仕上げた。直販による鮮度の良さもあって顧客は全国に広がり、出荷量は03年の1・7トンから昨年は21トンと大きく増え、売り上げも12倍になった。
三陸鉄道にも働きかけ、09年に最寄り駅の名前を「小石浜」から「恋し浜」に変えてもらった。駅はホタテの殻を使った絵馬を飾る縁結びスポットとしても知られるようになった。
しかし、津波で養殖場や作業場は壊滅。佐々木さんも船1隻をなくし、買いそろえた機械は使えなくなった。今年と来年に収穫するホタテも全滅し、佐々木さん個人の被害総額だけで約4000万円に上るという。ほかの漁業者も同様の被害を受けた。
被災直後から養殖再開に向け、がれきを片付け始めた。「何年かかってもいいから、養殖が再開したら取引させて」。取引先や顧客からそんな電話も受けた。養殖に使える小舟も借りられるようになった。ただ地盤沈下した港は船を寄せただけで座礁してしまい、どうにもならない。震災から4カ月が過ぎ、佐々木さんは焦りを感じている。
「養殖できる海は目の前にあるのに……すぐにでも漁場を再開させたいんです」
毎日新聞 2011年7月13日 東京夕刊
チームサケ:集落のための東日本大震災復興支援サイト
team SAKEは、人・モノ・技術・知識などを通じて、三陸のみなさんの「望み」が少しでも実現するよう動いています。
集落を訪問し、対話を通じてそれらの「望み」に触れながら、それを全国のみなさんと共有し、御協力いただきながら、形にしていくプロセスに関わっていこうと思います。
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