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金曜日, 5月 18

16日の講演に参加して

ご無沙汰しています。チームサケメンバー川手真理子です。宮城県気仙沼市小原木集落で小原木たこちゃんを作っているみなさんの活動を報告すべく星美保さんが14日から京都に来られていて、16日に京都外国語大学でお話をされました。学生さん向けだったのですが、特別に入れていただきました。報告させていただきます。

講義は、避難所の生活を紹介しながら、そこで起こる人間の心模様が丁寧に語られました。スクールカウンセラーの星さんならではの視点で、被災という非日常時に人はどんな心理状況になって、それとどう向き合って生活を立て直していったのかというお話でした。

『今までの生活や生き方、考え方をチェンジすることを強いられる苦悩』『身の安全が確保されて避難生活になれてからのほうが、日常に戻れない苛立ちや心配が大きく感じること』、その中で、『毎月11日と火葬のある日に避難所の全員で行った黙祷で心が落ち着いていったこと』『限られた物資の配分など、もめ事の種になりがちなこともくじ引きにするなど“楽しい方へ”工夫したり、発想の転換をしたりして乗り越えていったこと』『苦しい状況の中でも、小学校の再開ではみんなで差し入れのケーキを分けて一年生のお祝いをしたり、季節の行事をささやかながら楽しんだりして、日常を少しでも取り戻すことで沈む気持ちを切り替えていこうとしたこと』など、ギリギリのところでもふんばって乗り越えたみなさんの毎日をお聞きしました。

避難所の壁にはルールが記されていて、事務的なことの他に、一番最後には『ここはみんな家族です』とあったそうです。

さらに星さんは学生さんに問いかけました。
「そんな思いして、なぜまだそこにとどまるのかって思いますか」と。
「住み慣れた場所というものには、安心があります、心の安全があります。日常を取り戻すには、住み慣れた場所に居たい。」

とにかく日常を取り戻したいという星さんの言葉に、まだまだ震災の中にある被災地の日々を感じました。そして、被災前から、土地や季節に根ざしてこられた豊かな毎日があったことが見えた気がしました。
私の知らない東北の暮らし、人々の生き方、自然とのつきあい方。連綿と続いてきたのに、震災によって消えゆこうとしている形のない日本の財産。どんなにすごい技術ができても、どこまでも地球で生きていく私たちにとって、自然と生きていく知恵は、やっぱり原点な気がします。それを生活の中で継いできた地域の一つ東北。改めてすごい土地だなと感じました。

小原木たこちゃんも講義に登場。最近は、たこちゃんを販売するのではなく、小原木からのメッセンジャーのたこちゃんを“養子に出す”ようになったそうです。養子縁組料1000円。ぜ~んぶ違うたこちゃん、かわいいです。毎月15日、知恩院の手作り市でもあえますよ。

星さんは今日、帰路につかれました。どうしたって当事者のみなさんの重荷を全て知ることさえできない無力感を感じながら、それでも、またいつかお会いしてお互いに元気を交換できたら嬉しいなと思っています。

チームSAKE 川手真理子

1 件のコメント:

ホシ さんのコメント...

まりこさん、私のつたない話を立派な感想にしてくれてありがとう!(*^_^*)teamさけさんとは、親戚みたいな気がしてます。
タコが養子になってくれたおかげかな。
みんな、誰にでもふるさとがあると思うけど、津波で何にもなくなっても、ふるさとには変わりない。特に、ここで育った子どもたち、ここで暮らした大人たち・・・。そんなことを、まりこさんの感想で感じました。また会いましょう!
そう!大沢高台移転の国の認可がおりました!京都での願掛けのおかげ?!

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