ご無沙汰しています。チームサケメンバー川手真理子です。宮城県気仙沼市小原木集落で小原木たこちゃんを作っているみなさんの活動を報告すべく星美保さんが14日から京都に来られていて、16日に京都外国語大学でお話をされました。学生さん向けだったのですが、特別に入れていただきました。報告させていただきます。
講義は、避難所の生活を紹介しながら、そこで起こる人間の心模様が丁寧に語られました。スクールカウンセラーの星さんならではの視点で、被災という非日常時に人はどんな心理状況になって、それとどう向き合って生活を立て直していったのかというお話でした。『今までの生活や生き方、考え方をチェンジすることを強いられる苦悩』『身の安全が確保されて避難生活になれてからのほうが、日常に戻れない苛立ちや心配が大きく感じること』、その中で、『毎月11日と火葬のある日に避難所の全員で行った黙祷で心が落ち着いていったこと』『限られた物資の配分など、もめ事の種になりがちなこともくじ引きにするなど“楽しい方へ”工夫したり、発想の転換をしたりして乗り越えていったこと』『苦しい状況の中でも、小学校の再開ではみんなで差し入れのケーキを分けて一年生のお祝いをしたり、季節の行事をささやかながら楽しんだりして、日常を少しでも取り戻すことで沈む気持ちを切り替えていこうとしたこと』など、ギリギリのところでもふんばって乗り越えたみなさんの毎日をお聞きしました。避難所の壁にはルールが記されていて、事務的なことの他に、一番最後には『ここはみんな家族です』とあったそうです。さらに星さんは学生さんに問いかけました。「そんな思いして、なぜまだそこにとどまるのかって思いますか」と。「住み慣れた場所というものには、安心があります、心の安全があります。日常を取り戻すには、住み慣れた場所に居たい。」とにかく日常を取り戻したいという星さんの言葉に、まだまだ震災の中にある被災地の日々を感じました。そして、被災前から、土地や季節に根ざしてこられた豊かな毎日があったことが見えた気がしました。私の知らない東北の暮らし、人々の生き方、自然とのつきあい方。連綿と続いてきたのに、震災によって消えゆこうとしている形のない日本の財産。どんなにすごい技術ができても、どこまでも地球で生きていく私たちにとって、自然と生きていく知恵は、やっぱり原点な気がします。それを生活の中で継いできた地域の一つ東北。改めてすごい土地だなと感じました。小原木たこちゃんも講義に登場。最近は、たこちゃんを販売するのではなく、小原木からのメッセンジャーのたこちゃんを“養子に出す”ようになったそうです。養子縁組料1000円。ぜ~んぶ違うたこちゃん、かわいいです。毎月15日、知恩院の手作り市でもあえますよ。星さんは今日、帰路につかれました。どうしたって当事者のみなさんの重荷を全て知ることさえできない無力感を感じながら、それでも、またいつかお会いしてお互いに元気を交換できたら嬉しいなと思っています。チームSAKE 川手真理子
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写真を広げて乾かしている様子 |
5月12日土曜日。
サケメンバー足立くんが宮城県石巻市雄勝半島船越でお預かりした、津波に濡れたアルバムをきれいにする作業を行いました。参加者大人6名、子ども3名(主に作業の応援を担当)。素人なので、完璧な作業とはいかなかったかと思いますが、まだ濡れている写真を乾かし、はけで泥をとり、新しいアルバムに入れて仕上げました。
持ち主の方からお礼の電話もありました。家を解体した時に最後に出てきたもので、仮設では自分たちでやる時間もスペースもないからほんとにたすかったんだよとおっしゃってましたよ。参加していただいたみなさん、ありがとうございました。
報告:川手真理子
- Don't forget Tohoku-
@京都外国語大学
京都外国語大学で
本日より3日連続で講演会のお知らせです。
★5/15(火) Team Sake講演会(足立、川手が参加します)
12:20~13:20
場所:京都外国語大学 151教室
★5/16(水) 星 美保さん(気仙沼・児童カウンセラー)講演会
1部:15:00~16:30、2部:16:40~18:10 内容は同じです。
※本学学生のみ対象。一般には公開しておりません。
場所:京都外国語大学 森田記念ホール
震災被害のトラウマに苦しむ子供達のカウンセリングを行う
気仙沼タコアトリエ代表、星さんの講演会です。
★5/17(木)梅村マルティナ 講演会&討論会
1部:12:20~13:20 3/11から現在までのお話
2部:13:30~14:30 1部を受けてのQ&A。
場所:京都外国語大学 741教室
1部・2部とも編み物をしながらの参加も大歓迎です。
皆さんのお越しをお待ちいたしております!
チームSAKE かわてみつはる